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血を流せ、虫けらども

人生って、一寸先は闇だな、と最近つくづく思う。ぼくはTVを観ないのでよく知らないけれど。ベッキーとか、まだTV出てないんでしょ? 謹慎期間を置いて、謝罪をすれば、それでいいと思うんだけど。結局はスポンサーがらみで、需要と供給の問題で、使ってくれ…

徳田秋声記念館に行きました

石川県金沢は日本近代文学のその歴史において、偉大な三大文豪を生んだ街として知られています。ひとりは泉鏡花(1873-1939)、ひとりは室生犀星(1889-1962)、そしてもうひとりが徳田秋声(1872-1943)です。本当は「声」は旧仮名遣いで、秋聲、と書きます…

週末だらだら日記

Twitterはもうアカウントを削除したので、日常のぐだぐだはこっちに書いていきます。出版社訪問記なる話題も、「創作日記」のカテゴリーとしてひとまとめとしていきます。つーか、ブックマークの使い方がいまひとつわからない涙 とりあえず今ぼくは洗濯中。…

金沢に帰省してました。

もともとセルフパブリッシングのためのプロモとしてはじめた当ブログなので、出版をやめ、Twitterもやめた今となっては、ぼくは今やこのブログ自体書く意味合いを失っている。ここ一、二年で、美術や文学等の記事をたくさん書きましたけれど、プロモどころか…

青春の光と影

べつにSMAP解散の記事を読んで、いやらしいPV数を増やすための便乗商法じゃないのだけれど。今回のSMAPの騒動を見ていて、なんとなくぼくが思い出した話です。 ぼくは高校時代、とても仲のよいグループがいた。グループといっても、SMAPのように確固たる五人…

KDP全作品の配信を停止しました。

先日、タイトル通り、Amazonのキンドルダイレクトパブリッシング並びに、楽天koboで出版していた、長谷川善哉名義の三作品すべての配信を停止しました。此の機会にそれ専用のアカウントのTwitterも削除して、完全に自由人になりました笑 KDPは初めて一年半く…

熱帯魚 吉田修一

現代日本の小説家で女性の天才タイプは多いと思いますけど、男性では珍しいのが吉田修一だと僕は思っています。吉田という人は天才だと思って疑いません。初期の頃から作風は変化していっていますが、――分岐点は『悪人』(2007)だったでしょう――、でも、吉…

傷口にはウオッカ 大道珠貴

僕が大道珠貴でいちばん好きなのが『傷口にはウォッカ』(2005)という作品です。彼女が2003年に芥川賞を受賞したとき、その受賞作の「しょっぱいドライブ」はけっこう一般的には酷評されたみたいですが、以来僕はたちまち大道文学の虜になりました。それから…

図書準備室 田中慎弥

ある種奇抜な芥川賞記者会見?で有名になった田中慎弥のデビュー作を含む短篇集。彼は「共食い」(2011)で第146回芥川賞を受賞しましたが、初めて芥川賞候補になったのが、ここに収められている、彼のデビュー後二作目となる「図書準備室」(2006)です。そ…

ロックンロールミシン 鈴木清剛

1998年に上梓された第十二回三島由紀夫賞受賞作。作家のお名前はずっと知っていて、読んでみたかった方だったんですけれど、彼の作品に触れたのは僕は意外と遅かった。 この作品には、けだるい二十代特有の若者の生態が描かれています。タイトルもいかにもな…

流しのしたの骨 江國香織

江國香織さんの著作の中ではあまり読まれていない本みたいで、意外です。ぼくはこれが彼女の最高傑作だと思っているんです。 この作品を読んだとき、「新しい文学」がこうしてはじまっていくんだな、とそんな新鮮で胸躍る感覚を発見した気がしました。江國香…

ナチュラル・ウーマン 松浦理英子

松浦理英子は寡作な作家で、出版された作品はそれほど多くありません。現代を担う作家なのか、というのも少し微妙かもしれません。存在的にアウトサイダーであり、幅広く読まれている作家だとは到底いいがたいです。 代表的長編作である『親指Pの修業時代』…

ベッドタイムアイズ・指の戯れ・ジェシーの背骨 山田詠美

山田詠美26歳時のデビュー作。「ベッドタイムアイズ」(1985)は彼女の文芸誌の「文藝賞受賞作」で、当時選考委員のひとりであった文芸評論家の故江 藤淳がすごく賞賛したという話を聞いた覚えがあり、ぼくも読んでみてその作品の高さと個性の豊かさに驚き…

愛の生活・森のメリュジーヌ 金井美恵子

金井美恵子の文壇への登場は1967年。彼女はそのときまだ19歳でした。大好きな石川淳に読んでもらいたくて、当時彼が選考委員を務めていた「太宰治賞」に応募したことが、彼女が文壇デビューするきっかけとなったのですが、すでにその処女作にして、彼女の文…

秋山陽 アルケーの海へ に行ってきました

菊池寛実記念 智美術館で開催されている「秋山陽 アルケーの海へ」展へ行ってきました。期間は、4/2-7/24です。陶芸作品展です。陶芸、といえば、智美、ということで、今回も行ってきたわけですが、正直いって、こんなにぶっ飛んだ展覧会へ足を運んだことは…

ポンピドゥー・センター傑作展 へ行ってきました

上野の東京都美術館で開催されている「ポンピドゥー・センター傑作展」へ行ってきました。期間は6/11-9/22まで。前後期の展示変えはなさそうです。土曜の午後に行きましたが、かなり空いていました。ヴァシリー・カンディンスキーの「30」(1937・油彩、カン…

ライ麦畑でつかまえて J.D.サリンジャー

戦後のアメリカ文学を代表する偉大な作品のひとつ。文学に詳しくない方でも、タイトルだけは耳にしたことがあるんじゃないでしょうか? 2003年には村上春樹によって『キャッチャー・イン・ザ・ライ』というタイトルで新訳も出ました。未読の方には、個人的に…

幼児狩り・蟹 河野多恵子

ぼくが戦後に活躍した日本の女性作家で最も尊敬する方が河野多恵子(1926-2015)さんなんですが、晩年まで精力的に執筆をされ、傑作を次々と書き継ぎながら、惜しくも2015年に亡くなられました。 個人的には、河野多恵子さん、金井美恵子さん、江國香織さん辺…

ニュー・オーダー どこにも行けない音楽をめぐって

昨年(2015.9)新譜を出したニュー・オーダーが、今年は29年ぶりの単独来日公演、ということなので、彼らについて書きます。ニュー・オーダーって、若い人はほとんど知らないと思う。新木場でのライブにぼくは行きますけど、ライヴ・レビューについては多くの…

店員 バーナード・マラマッド

アメリカの戦後文学は、ふたりの巨人アーネスト・ヘミングウェイとウィリアム・フォークナー以降、三つの流れがあった、とされているのが一般的です。ひとつはリチャード・ライトを先駆とする「黒人の文学」、ひとつはフォークナーから流れる、南部の闇を描…

デヴィッド・ボウイが本当に星になった日

2016年の1月10日に、デヴィッド・ボウイが亡くなった。もう二カ月以上前なんだけれど、当ブログは冬眠中だったため、ボウイについて書く機会がなかったので、時季外れは承知の上、今書きます。でも、これは亡くなったロック・ミュージシャン追悼の記事じゃあ…

第6回菊池ビエンナーレ展 現代陶芸の〈今〉 に行ってきました

菊池寛実記念 智美術館で開催されている「第6回菊池ビエンナーレ展 現代陶芸の〈今〉」に行ってきました。 www.musee-tomo.or.jp 「菊池ビエンナーレ」は現代陶芸の振興を目的に、2004年から隔年で開催されている公募展で、今回で第6回を迎えます。318点の応…

肉筆浮世絵 美の競艶 展に行ってきました

上野の森美術館で、2015年11月20日(金)~2016年1月17日(日)まで開催されている、「シカゴ・ウェストンコレクション 肉筆浮世絵 美の競艶 浮世絵師が描いた江戸美人100選」と題される展覧会に行ってきました。 恒例により、日本画は展示替えがあるため、12月20…

芸術は蘇生する ― アート論序説

最近、ぜんぜん記事を書いてないので、更新。まあ、読者いないと思うけど笑 モチベーション維持のための雑記です。 日頃思うことに、ぼくは週末展覧会へ行くことが多いんですけど――水族館も行きますね――海外の作品に関しては古いもの、新しいもの、それほど…

金澤翔子 書展 へ行ってきました

伊藤忠青山アートスクエアで11/11~12/20まで開催されている「金澤翔子 感謝」と題される展示会に行ってきました。書の展覧会です。入場料は無料です。これは2013年にやはり開催された、彼女の書展の第二弾になります。 2015年を締めくくる展覧会のタイトルを…

スペインの彫刻家 フリオ・ゴンサレス ピカソに鉄彫刻を教えた男 世田谷美術館に行ってきました 

世田谷美術館で開催されているフリオ・ゴンサレスの展覧会に行ってきました。ゴンサレス(1876-1942)は、コンスタンティン・ブランクーシ、アルベルト・ジャコメッティと並び称される、モダンアートの3大彫刻家といってよいくらい後世への影響は大きいんです…

ジョルジュ・ルオー展 内なる光を求めて へ行ってきました

出光美術館で開催されている「ジョルジュ・ルオー展 内なる光を求めて」へ行ってきました。出光といえば、ルオー、或いは、仙厓、という感じなので笑、「もう何回足を運んでいるんだ、いったい、おれは」という感じなんですけど、先日の「ゴーギャンとポン・…

菊池成孔の粋な夜電波 ノン・ストップ・ザ・ビートルズ

毎週欠かさず聴いているラジオ番組がいくつかあるけれども、以前も言及したことのある金曜日の深夜TBS系で放送されている「菊池成孔の粋な夜電波」の11/29日放送は「ビートルズ特集」だったので、遅ればせながら、その感想。 構成は以下の曲をほとんどノンス…

ニキ・ド・サンファル展へ行ってきました

ニキ・ド・サンファル展へ行ってきました。国立新美術館です。会期は2015年の9/18-12/14。休館日が火曜日ですので、ここ要注意です! 通常は18時までですが、金曜は20時まで開館しています。もうすぐ閉館なので、是非足を運んでみてください。女性の方は特に…

金銀の系譜 -宗達・光琳・抱一をめぐる美の世界- へ行ってきました。

青嘉堂文庫美術館で開催されている「金銀の系譜 -宗達・光琳・抱一をめぐる美の世界」と題された展示会へ行ってきました。 青嘉堂文庫はぼくは初めて訪れる美術館で、世田谷区二子玉川駅からバスで15分くらいのところに建っています。さらにバス停から坂道を…

逆境の絵師 久隅守景 サントリー美術館へ行ってきました その2

六本木・東京ミッドタウンのガレリア3Fで開催されている「逆境の絵師 久隅守景 親しきものへのまなざし」展へ行ってきました。訪問は、これで二度目です。なかなか守景の個人展ってないですし、展示期間中、細かく分けると、六度の展示替えがあったので、も…

ゴーギャンとポン=タヴァンの画家たち展へ行ってきました

パナソニック汐留ミュージアムで開催されている「ゴーギャンとポン=タヴァンの画家たち展」へ行ってきました。ぼくがゴーギャン展を観るのは初めてです。ただ今回のは個人展ではありません。 どういう趣旨の展覧会かというと、ゴーギャンがパリを離れ、タヒ…

孤高のリアリズム - 戸嶋靖昌の芸術 - スペイン大使館 へ行ってきました

スペイン大使館で開催されている「孤高のリアリズム 戸嶋靖昌の芸術」展へ行ってきました。会期は2015年11/5~28と、非常に短期間で、興味がある方はすぐに駆けつけましょう。月~木は17:30まで開館していますが、金土は15・30で閉館で、さらに日曜は休館です…

ゲルハルト・リヒター 豊島プロジェクトのお知らせ 2016春オープン

ゲルハルト・リヒターの最新作「14枚のガラス」の一般公開が、瀬戸内海小さな離島、豊島(とよしま)で、2016年の春から一般公開がはじまるようです。 六本木の画廊、ワコウ・ワークス・オブ・アートで、リヒターの「Painting」を観に行ったときに、受付にこの…

ゲルハルト・リヒター「Painting」 ワコウ・ワークス・オブ・アート へ行ってきました

旧東ドイツのケルン出身の現代を代表する世界的アーティスト、ゲルハルト・リヒター(1932―)の「Painting」と名付けられた展示会に行ってきました。 確かちょうど10年前に、両方とも2005年だったと思います、国内では金沢21世紀美術館と千葉の川村記念美術館…

浮世絵から写真へ ―視覚の文明開化 へ行ってきました

両国の江戸東京博物館で開催されている特別展「浮世絵から写真へ ―視覚の文明開化」へ行ってきました。 江戸東京博物館は「江戸期」の様々な美術品や歴史資料を所蔵し展覧する博物館です。今回は幕末期に渡来した「写真」という、当時の最新型技術のファクタ…

春画展 永青文庫 へ行ってきました。

東京都文京区目白台の永青文庫で開催されている、「春画展」に行ってきました。なにかと話題のこの展覧会ですが、ぼくが足を運んだのは11/11、会期としては「後期③」にあたる展示期間で、平日の18時頃でしたが、けっこうなお客さんで賑わっていました。 でも…

生ける屍の死 山口雅也

ぼくは正直いってほとんどミステリーを読まないのですが、珍しくミステリー本、それも本格といわれる推理小説のレビューです。 いわゆる探偵が出てきて謎を解く、みたいなやつですね。クライムサスペンス系や、レイモンド・チャンドラーなんかは、すごく文学…

夢つむぐ人 藤平伸の世界 菊池寛実記念 智美術館に行ってきました その2

港区の菊池寛実記念 智美術館で現在開催されている「夢つむぐ人 藤平伸の世界」に行ってきました。今回で、二度目ということになります。4回展示変えがあるため、今回は10/15~11/10の第3会期にあたります。 www.musee-tomo.or.jp とはいったものの、リスト…

逆境の絵師 久隅守景 サントリー美術館へ行ってきました その1

六本木・東京ミッドタウン・ガレリア3Fで、10月10日(土)~11月29(日)まで開催されている、「逆境の絵師 久隅守景 親しきものへのまなざし」の展覧会へ行ってきました。 久隅守景は江戸時代を代表する絵師のひとりです。国宝に指定されている、この作品を知っ…

モネ展 マルモッタン・モネ美術館所蔵 「印象、日の出」から「睡蓮」まで を観てきました

上野の東京都美術館で、9/19(土)~12/13(日)まで開催されている、マルモッタン・モネ美術館所蔵 モネ展 「印象、日の出」から「睡蓮」まで、に足を運んできました。 「印象、日の出」が21年ぶりにやってくる、が謳い文句の展覧会なのですが、これはかなり出…

高橋理佐個展、平林義教・利依子2人展 に行ってきました

高橋理佐個展「むしゃくしゃしてやった」、平林義教・利依子2人展「マイ・コレクション・ボックス」に行ってきました。台東区の谷中のアパートで行われている、ギャラリー猫町、です。家からそう遠くないので、ふらっと行ってきました。行きつけの動物病院に…

アルフレッド・シスレー展 に行ってきました

練馬区立美術館開館30周年記念 アルフレッド・シスレー展 ―印象派、空と水辺の風景画家― に行ってきました。会期は9/20(日)~11/5(日)までです。 練馬区立美術館:練馬区公式ホームページ 練馬区立美術館は、練馬区がコレクションし開催している区立の美術館…

八月の光 ウィリアム・フォークナー

「存在は切断されない、それは必ず連鎖する」というテーマで、レオス・カラックスの「アレックス三部作の映画」、美術家のハンス・ベルメールの「少女マネキン人形の写真」について、とつづけて記事を書いたんですけれど、最後にこのテーマでもうひとつくら…

ハンス・ベルメール 少女マネキンの球体と接合

先日、レオス・カラックスの記事で、「存在の切断はない、それは絶えず連鎖する」というテーマで、私的な経験を交えながら話を書いたのだけれど、続編。今回はハンス・ベルメール。なお今回は、ちょっと論文調で、硬質目。 mannequinboy.hatenablog.com ハン…

レオス・カラックスの「アレックス三部作」における血について

早い時間に眠ってしまったので、変な時間に起きてしまった。べつに書くことはなにもない。昨日は仕事を早めに終えて、病院へ行って、今月出そうと思っている小説の校正をしていた。 病院からの帰り、突然だけれども、フランスの映画作家レオス・カラックスの…

ザ・クラッシュの「ハマースミス宮殿の白人」

ぼくは無条件に音楽評論家を尊敬している。たくさん好きな人がいるんだけれど、久保憲司さんは、ちょっと特別だ。1980年代にイギリスのマンチェスターに渡英して、実際にリアルに現地でパンク~ニュー・ウェーヴのムーヴメントを体感した人だ。 はっきりいっ…

ビートルズについて

書けるうちに、書いておこう作戦笑 ビートルズ聴いてたんで、ビートルズの話題をしようかな、と。 日本人でビートルズ聴いたことがない人いないと思うけど。問題なのは、たとえば夏目漱石なんかも同じようなところがあって、「経験」済みだと思って、「今さ…

菊池成孔の粋な夜電波

美術展レビュー書かなくなると、極端にPV数が落ちるな、このブログ笑 それ目当てに訪問してくださる読者が、この「当ブログ総体」に興味を持って下さるかどうか、どのくらいいらっしゃるのか、わからないので、まったく意味がないんだな、と思ったら、美術展…

夢つむぐ人 藤平伸の世界 菊池寛実記念 智美術館に行ってきました その1

東京港区にある菊池寛実記念 智美術館で現在開催されている「夢つむぐ人 藤平伸の世界」に行ってきました。(8/8~9/13の第一会期です。) 藤平伸は、日本美術にあまり興味ない方はご存知ないかもしれませんが、現代を代表する陶芸家です。惜しくも、2012年に…