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ブログについて。

 あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。タイトルが抽象的というか、即物的ですが。

 ブログは管理者のものと思っているので、コメント欄に長々とした一読者の自分が文章を書くのは、管理者のみならず他の読者の方にも迷惑な傾向だと、ぼくはブログに関しては常々思っているので、自分のブログに書いてしまいますけど。

 昔はぼくはけっこう他人のブログをよく読んでいたんです。けれど、最近は数人くらいの方のブログしか購読していません。そのうちの御一方が、去年突然ブログもTwitterもやめられてしまって、すごくショックで、未だに立ち直れていないですね。文章が好きだったんですね。恋愛の話題が多い人だったんですけど、神経症的に文章を綴る人で、その方の文章はぼくの心にいつもグサッと刺さった。その方がいらっしゃらなかったら、ぼくはブログをやっていなかったかもしれませんね。それで、最近また御一方がブログをやめられる、という情報が入ってきました。

 去る方もいれば、新しく入ってらっしゃる方もいる、それがネットなんですが。新しいことをはじめられるらしく、その方のこれからの活躍を願って、静かに見守ろうと思う次第です。

 あと、もうひと方、ぼくのブログをよく読んでくださっているその方は、今年東京を離れて田舎に帰られると聞きました。これもとても寂しい気がしています。ブログはつづけられるようで、安心しているんですが。「ああ、そんなことがあったんだ」と、記事を読んでいてなんだか胸が締め付けられる感じがしました。

 2017年は、ぼくも決断の年だな、と思っているので、生活環境もガラリと変わってしまうかもしれませんね。まあ、美術館には行くし、本も読むし、音楽も聴くし、映画も観るので、その辺りは変わらないと思いますけど、ブログどうしようかな、と実はぼくも悩んでいたりするんです。

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 ぼくがブログを始めた直接の理由は、セルフパブリッシングの宣伝のためでした。Amazonも販売促進のためにって、推奨していましたしね。でも、やってみて、ほとんど意味がないな、と思ったので、どうせセルフパブリッシングもやめてしまったので、やめちまおう、と短絡的に思ったわけですが。Twitterは辞めたんですが、ブログはけっこう長文記事を書いているので、なんかもったいなくて消すに消せないところがあるんですね。

 あと、ときどきぼくは自分が過去に書いた記事を読み返すことがあって、ああ、なるほど、と創作のヒントをそこからもらったりするようなこともけっこうあるんですよ。それでどうしても消せない。去年くらいまではエッセイもけっこう書いてましたから。あと、彼女がいうんですけど、ぼくのブログはおもしろいらしいんですね。ぼくは自分のブログがまったくおもしろくないと思ってるんですが。だって、本当におもしろかったら、もっと人が来るでしょうーが? 平均して、一日uu数は100超えるくらいですよ。小説よりブログのほうがおもしろいから、とかいわれたあかつきには、そりゃもう速攻でやめたくなりますよね。

 ただ、SNSにしろ、ブログにしろ、ぼくはそんなものにはずっと手を出さないと思っていて、もっぱら見ている側だったんですけど、自分がいざやってみると、こんなぼくがやっているようなどうしようもなくひとりよがりなブログでも、意外な出会いもあって。たとえば去年、もう一昨年になるかな、何通もメールを下さる読者の方がいました。美術鑑賞の記事を見て、当ブログを読まれるようになったようなんですが、いったいぼくの拙い記事のなににそんなに感動したのか、とにかくもうファンレターのようにメールが来るので、べつに悪い気持ちはしなかったですが、今はもう来なくなっちゃいましたけど。まだブログを見ておられるのか、もう去られてしまったのか。プロの陶芸の先生からメールをいただいたりもしました。今や彼女がすっかりFB友になり、先生とやりとりをしていて、ぼくも先生の作品を一点購入させていただきました。

 あと、出版社からもメールが来ましたね。その編集者の方は小説の記事から、ぼくのブログに辿り着いたみたいですが、実際ぼくは出版社にお邪魔して、いろいろお話させていただきましたし。一応小説を書いている身なんで――先方はまったくわからなかったらしいですが――御年賀のメールもいただきました。人脈は大切にしたいものです。こんな適当ブログでも、人との繋がりってできるんだな、と感慨深いものがある。となると、やっぱりなかなかブログはやめられない、かな。

 でも、切り替え時、潮時っていうのは、前触れもなく突然やってきたりするものなのかもしれない、と思ったりもします。忙しくなったら、現実的にブログを書いている余裕は確かにないですものね。今年でこのブログも消滅する可能性も無きにしも非ず。

 それと、あと、これは完全に余談ですけど、新春はラジオをよく聴いていたんです。幻冬舎見城徹氏が、AKBの秋元康さんといっしょに出てらした。ふたりは深夜にlineのやりとりをしている友達らしいです笑 それで見城さんは強面の編集長としてとても業界では有名な方なんですけど、そのトークの中で、初対面の際の対応について、「怒りの見城節」を炸裂させていまして笑、秋元さんは笑ってましたけど、「目上の方の場合はテーブルを回って名刺を渡す」「名刺を持っていない人は後に葉書を出すのが礼儀」というのは、初めて聞いたもので、実は今ぼくは見城さんと以前一緒に仕事をされていた編集の方とお付き合いさせていただいているので、ひどく怖ろしくなってきたという涙 「礼儀がない奴とは仕事をしない」と。確かに見城さんって手紙魔で有名な方なんですけど、そこまで細かいのか、と思った。ぼくは見城さんは一度だけお見かけしたことがあります。

 一応お二方の編集者からは、年賀状がきたので、首の皮一枚繋がったかな、という感じ。ぼくの今年の目標は本を出すことです。まあ、なんとかなるんじゃないかな、とのんきに考えてますけども。出なきゃ、死にます。

 以降は、年度末から初年度にかけてぼくが読んだ本、よく聴いた音楽です。手抜きの、列挙。

夜の果てへの旅〈上〉 (中公文庫)

夜の果てへの旅〈上〉 (中公文庫)

 

  セリーヌは日本でも、生田耕作訳ということもあってか、人気あるんですね。ぼくがセリーヌの文学に最初に触れたのは、レオス・カラックスの映画『ボーイ・ミーツ・ガール』のファースト・シーンです。あの引用文は、セリーヌの『なしくずしの死』の冒頭部分なんですね。カラックス曰く、「セリーヌはフランスで最も美しい文章を書いた作家」。これはもちろん逆説を込めた芸術家らしいいいかたですね。セリーヌがいなかったら、ゴダールの『気狂いピエロ』も撮られることはなかった。

ノーマン・メイラー全集〈第2〉裸者と死者 (1969年)

ノーマン・メイラー全集〈第2〉裸者と死者 (1969年)

 

 ぼくはこの作品の新潮文庫版を持っていて、もちろん古書で買ったんですけど、復刊される見込みは金輪際なさそうですね。メイラーを読んだのは、ぼくが尊敬する脚本家の山田太一さんが、この作品を読んだ、といっていたことと、高校時代の担任の先生がメイラーを読んでいたんです。メイラーは戦後に活躍したアメリカの作家で、『裸者と死者』は彼を一躍有名にした出世作です。実際メイラーが経験した、太平洋戦争時下における日本とアメリカとの戦いを題材にしています。実は村上龍さんの多くの戦闘小説がメイラーの影響だとは、あまり知られていない。

車輪の下 (新潮文庫)

車輪の下 (新潮文庫)

 

 ぼんやりラジオを聞いていたら、作家の三浦しをんさんがヘッセやドストエフスキーらについて書かれた本を出されたらしく、ヘッセの著作を数人で読む、いわゆる「読書会」みたいなことをわいわいやっていて、自分もそこに参加したくなって、読みました。ヘッセは『デミアン』以降の後期作品群が、精神世界の深さを鋭く問うていて文学性が高くて好きなんですけど、これはまだゲーテ風のロマン主義溢れる彼の第二作の作品、でも、すごーく面白い。完成度高すぎ。作家志望者はヘッセとドストエフスキーの作品は全作読むべきでしょう。日本でこの手の作風を現代作品に転化して描けないか、と考えながら、ヘッセを読む日々。

youtu.be 

 惜しくも昨年の2016年に亡くなったフランスの現代作曲家のピエール・ブーレーズの「ストリクチュール1&2」。作曲家としてだけではなく、指揮者としても偉大な才能を発揮した彼の作品群は、永劫的に不滅だ。本当は以前死ぬほど聴いたブーレーズ指揮のラヴェルの「ボレロ」を貼ろうと思ったんだけれど、削除されたのか、前はあったのに見当たらなかった。 

youtu.be 神聖かまってちゃんfeat,大森靖子ヴァージョンってのもあります。作曲はの子だけれど、意外にもこの作詞は大森靖子さん。コラボすんじゃないかなー、と思っていたら、案の定コラボした笑。メンヘラ頂上決戦。pv見ればわかるけれど、互いの役割りを「交換」=「愛」しているメッセージが、めちゃくちゃ切なくて、愛しい。

youtu.be 2016年の大晦日の紅白に初出場した宇多田ヒカルさん。「人間活動宣言」をして音楽活動から離れて8年ぶりのアルバムからの復帰第三シングル。本人のものはなかったので、カヴァー曲。この方、めちゃくちゃ歌が上手いんだけど、彼女の才能はやはり「歌唱」だと、ずっとぼくは思っていて、本物と聴き比べてみると、決定的に違うものがあるのがわかる。年度末ラジオかけっぱなしにしていたんだけど、この曲ばっかり流れていた。

 今年は、坂本龍さん一の8年ぶりのアルバムが出ます。コーネリアスこと小山田圭吾さんのアルバムも、なんと10年ぶりに出ますね。美術展系だと、ジャコメッティ展やりますね。村上春樹さんの新刊も出るんですよね。ぼくはすぐには読まない派なので、一年くらいしたら読むかな。マイルス・デイヴィスチェット・ベイカーの伝記映画は見なくてよいでしょー笑 2017年、世界史的にはめまぐるしい年になりそうですけど。皆さまにとって今年がよい一年でありますように。